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小回りの利く軽自動車は?最小回転半径とホイールベースを比較

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軽自動車はボディが小さいため普通車よりも小回りが利きます。狭い駐車場や予期せぬUターンなど、あらゆるシーンで小回りが利く軽自動車は運転にも余裕が生まれます。

「小回りが利く」の基準は最小回転半径で判断します。

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最小回転半径とは?

最小回転半径とは、車の前輪外側のタイヤが回れる半径のことです。

ただ、実際に曲がる時は、ボディ前部の角が一番外側を通るので、正確な数字ではないですが、比較数値として十分参考になる数値です。

最小回転半径が決まる要素は4つです。

  • ホイールベース(前後タイヤの間隔)
  • トレッド(左右タイヤの間隔)
  • タイヤサイズ
  • ハンドルの最大切れ角

ホイールベース、トレッドいずれも小さいほど、最小回転半径は小さくなります。が、反対に大きいほど乗り心地は良くなるとされています。バランス大事です。

一般的には、ハンドルの最大切れ角は、前輪に駆動機構のない後輪駆動車(FR)の方が、前輪駆動車(FF)や4WD車よりも大きくなり、最小回転半径は小さくなることが多いようです。

また、タイヤサイズもハンドルの最大切れ角に影響します。タイヤが太いほどハンドルの最大切れ角は少なくなり、小回りは利きにくくなります。

正確には最小回転半径と小回りはイコールではありません。

最小回転半径はタイヤ幅の中心で計測されていますが、実際の運転シーンでは、ボディが外側にはみ出しているので、同じホイールベースでもフロントオーバーハングが短い方が小回りが利きます。

フロントオーバーハングとは、前輪中心からフロントバンパー先端までの長さのことです。

軽自動車はボディサイズに規制があるので、全高以外はほぼ一緒のサイズですが、ホイールベースやハンドルの最大切れ角は違うので、小回り性能は変わってきます。



軽自動車の最小回転半径とホイールベース比較

小回り性能に影響のある最小回転半径とホイールベースを比較してみます。

セダンタイプ
車種 最小回転半径 ホイールベース
アルト 4.2m 2,460mm
ミライース 4.4m 2,455mm
ラパン 4.4m 2,460mm
ミラココア 4.5m 2,490mm
アルトワークス 4.6m 2,460mm
ハイトワゴン
ワゴンR 4.4m 2,460mm
ムーヴ 4.4m 2,455mm
ムーヴキャンバス 4.4m 2,455mm
デイズ 4.4m 2,430mm
N-WGN 4.5m 2,520mm
N-ONE 4.5m 2,520mm
スーパーハイトワゴン
タント 4.4m 2,455mm
ウェイク 4.4m 2,455mm
デイズルークス 4.4m 2,430mm
スペーシア 4.4m 2,460mm
N-BOX 4.5m 2,520mm
SUVタイプ 
ハスラー 4.6m 2,425mm
キャスト 4.7m 2,455mm
ジムニー 4.8m 2,250mm
スポーツタイプ
アルトワークス 4,6m 2,460mm
コペン 4.6m 2,230mm
S660 4.8m 2,285mm
ワンボックスタイプ
エブリイワゴン 4.5m 2,430mm
アトレーワゴン 4.6m 2,450mm
バモス 4.7m 2,420mm

*2018年1月時点データ

軽自動車で最も小回りが利くのはスズキのアルトで最小回転半径4.2mです。次いで多くの軽自動車が4.4mとなっています。

アルト

↑アルト

普通車のコンパクトカーではパッソが4.6mで、フィットが4.7m、アクアが4.8mなので、軽自動車はコンパクトカーよりも最小回転半径は小さくなっています。

ただし、軽自動車でも一部車種によってはコンパクトカーよりも最小回転半径が大きくなっていますが、おおむね軽自動車は小回りが利きくといえそうです。

同じようなボディサイズの軽自動車でも、ホイールベースと最小回転半径の関係も多少あります。

ホイールベースはホンダのNシリーズが長くなっていて、最小回転半径も大きくなっています。例えばN-BOXだとホイールベースが2,520mmで、スペーシアは2,460mmと約60mmの差があり、最小回転半径は4.5mと4.4mで100mmの差になっています。

ホイールベースは直進安定性にも関係してくるので、多少の最小回転半径の差ならホイールベースの長い方がメリットは大きいかもしれません。

スーパーハイトワゴンで人気となっているN-BOXは、パワーもあり、ホイールベースが長く直進安定性も高いので、走行性能の高さも魅力になっているのでしょう。

↑N-BOX

同じホイールベースでもSUVタイプは最小回転半径が大きくなっています。これは、ホイールベースではなく、タイヤサイズが大きいことが原因となっています。

スポーツタイプもタイヤサイズが大きいため小回りは苦手です。

実はタイヤサイズが最小回転半径に大きく影響します。

タイヤサイズが大きいと小回りが利かなくなる?

ホイールベースよりもタイヤサイズが小回りに影響します。上位グレードは、見栄えのよい大きなホイルに太いタイヤを装着しているので、最小回転半径が大きくなっています。

セダンタイプ
車種 最小回転半径 タイヤサイズ
アルト 4.2m 145/80R13
4.6m 165/55R15
ミライース 4.4m 155/70R13
155/65R14
ハイトワゴン
ワゴンR 4.4m 155/65R14
ワゴンRスティングレー 4.6m 165/55R15
ムーヴ 4.4m 155/65R14
ムーヴカスタム 4.7m 165/55R15
デイズ 4.4m 155/65R14
デイズハイウェイスター 4.7m 165/55R15
N-WGN 4.5m 155/65R14
N-WGNカスタム 4.7m 165/55R15
N-ONE 4.5m 155/65R14
4.7m 165/55R15
スーパーハイトワゴン
タント 4.4m 155/65R14
タントカスタム 4.7m 165/55R15
ウェイク 4.4m 155/65R14
4.7m 165/55R15
デイルークス 4.4m 155/65R14
4.7m 165/55R15
スペーシア 4.4m 155/65R14
スペーシアカスタム 4.6m 165/55R15
N-BOX 4.5m 155/65R14
4.7m 165/55R15
SUVタイプ 
ハスラー 4.6m 165/60R15
キャスト 4.7m 165/60R15
ジムニー 4.8m 175/80R16
スポーツタイプ  
アルトワークス 4.6m 165/55R15
コペン 4.6m 165/50R16
S660 4.8m 前:165/55R15
後:195/45R16

*2018年1月時点データ

タイヤサイズが変わると同じ車種でもこれだけ最小回転半径が変わってきます。

ちなみにタイヤサイズの見方は「155/65R14」155はタイヤの太さ、65Rは扁平率・タイヤの厚さ、14はホイールサイズで14インチという意味です。

カスタム系モデルがグレードによって15インチを装着していて、小回り性能が悪くなっています。15インチ装着モデルはどの車種もほぼ4.7mと差はありません。が、タイヤが1サイズ大きくなるだけで、最小回転半径は200mmから300mmも違うので、タイヤサイズと小回りは関係が大きいといえます。

ムーヴカスタム

↑ムーヴカスタム

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ホイールベースがそれほど長くないジムニーが小回りが苦手な理由の一つは、175/80R16と軽自動車にしては大きなタイヤサイズです。

小回りの利く軽自動車まとめ

  • 「小回りが利く」は最小回転半径の大きさでほぼわかる
  • 最小回転半径は「ホイールベース」と「タイヤサイズ」が影響する
  • アルトが最小回転半径4.2mと最も小さい
  • ホンダはホイールベースが長く最小回転半径が100mmぐらい大きい
  • ただし、ホイールベースは走行安定性に影響するのでバランスが大事
  • タイヤサイズの方が小回りに影響している
  • カスタム系モデルはタイヤサイズが大きく最小回転半径が大きくなる
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