新型ハリアーのガソリンエンジンはパワー不足で加速が遅い？

2020年6月にモデルチェンジされた4代目ハリアーがヒットしています。

新型ハリアーは、2020年12月乗用車の販売台数ランキングで4位と「カローラ」や「フィット」を上回る販売台数となっています。

新型ハリアーには2.0L自然吸気のガソリンエンジンとハイブリッドがラインアップされています。
気になるのはガソリンエンジンの評価の低さです。
大柄なボディに自然吸気エンジンなのでパワー不足だとのことです。

人気となっている新型ハリアーのガソリンエンジンはパワー不足で加速が悪いのか？気になる点を紹介します。

まずは、ハリアー人気の秘密と不満点について紹介していきます。

スタイリッシュな外観と高級感ある内装が人気

ハリアーの人気は見た目です。

スタイリングデザインは好みの問題ですが、都市型SUVとしてスタイリッシュな雰囲気のエクステリアとなっていて、大多数の人がハリアーは「カッコ良い」と認識しているでしょう。

フロントはエンブレムが、鷹のマークからトヨタのマークに変わったことに不満がある方もいるようですが全体的には高い評価です。

リアはデザインはカッコ良いです。

ただウィンカーの位置がバンパー付近にあって不自然との意見もあります。
また、マフラーの見栄えが悪いく、せっかくカッコ良いリアスタイルなのに残念との評価もあります。

インテリアもハリアーのイメージ通り高級感ある雰囲気です。

ただ、内装について「上級グレードは高級感あるが、下位グレードになると安っぽくなる」、「手触りとか触感の部分がイマイチ」などといった不満も見られます。

ハリアーガソリンエンジンとハイブリッドの馬力・トルク比較

ハリアーのエンジンラインアップはガソリンエンジンとハイブリッドの2種類です。

• 2.0L直噴直列4気筒エンジン
• 2.5L直列4気筒エンジン+モーター

ハイブリッドのシステム総合出力は、2WDが218PS、4WDが222PSとなります。

ハイブリッドのスペックは200馬力オーバーと十分すぎるパワーで加速性能に不満はありません。

ハリアーハイブリッドは踏んだら踏んだ瞬間から加速していくレスポンスのいいモーター走行が実に気持ち良いです。
また、モーターの進化で、高速道路100km/h走行時でも結構モーターだけで走る実力を持っています。

ただ、ガソリンエンジンが自然吸気だけなのは残念です･･･。

ハリアーガソリンエンジンの馬力とトルクをライバルと比較

ハリアーではハイブリッドを買えばパワー不足で遅い！なんて不満はありません。

が、ハリアーのハイブリッドはガソリンエンジンよりも約60万円高くなります。
60万円高くてもかなり売れているハイブリッドですが、半数ぐらいはガソリンエンジンの販売になっているようです。

ライバルSUVと比較してハリアのガソリンエンジンはパワー不足なのか比較してみます。

ハリアーとCX-5ではCX-5がパワフルで加速が良い

ハリアーのライバルと言えば同じくスタイリッシュな都市型SUVのCX-5です。

↑CX-5

ハリアーのガソリンエンジンの中間グレードの車両価格なら、CX-5のすべてのエンジンを購入することができます。

• 2.0Lガソリンエンジン
• 2.5Lガソリンエンジン
• 2.5Lガソリンターボエンジン
• 2.2Lディーゼルエンジン

CX-5にもハリアーと同じく2.0L自然吸気エンジンがありますが156馬力と少々非力です。ただし、価格はハリアーよりも50万円以上安いので比較には適していません。

CX-5の本命はやはりディーゼルです。価格もハリアーガソリンと近いです。
ただしパワーは断然CX-5のディーゼルが上です。ディーゼルエンジンは最高出力だけでなく、最大トルクの大きさが大きな魅力です。

ハリアーの方がエクステリアに新鮮さはありますが、エンジンスペックとお買い得感ではCX-5の方が有利です。

ハリアー2.0LガソリンとCR-VならCRV1.5Lターボが速い

直接のライバルになるかどうかわかりませんが、ホンダのCR-Vとの比較です。

日本で売れているハリアーと北米で売れているCR-Vなので、外観のイメージも大きく違っていますね。人気では圧倒的にハリアーです！

CR-Vはボリューム感のあるデザインが特徴です。

CR-Vのエンジンは「1.5Lターボエンジン」とホンダ独自の「2モーターハイブリッド」の2種類です。
ハリアーガソリンの比較対象になるのは「1.5Lターボエンジン」で価格帯も近くなっています。

CR-Vのエンジンは1500ccと小排気量ですが「VTECターボエンジン」のおかげで低速から力強く加速するエンジンになっています。

最大トルクが僅か2,000回転で発生するので、ハイブリッドよりも瞬発力があって楽しいと感じる程です。

5人フル乗車してもパワー不足を感じることも少なく、VTECターボのエンジン音を楽しみながら走ることができます。

デザインも実車を見ると迫力あって結構カッコ良いですし、ハリアーのように街中で多くすれ違うこともないので、パワフルなエンジンのCR-Vもおすすめです。

フォレスター、エクストレイルはハリアーのライバル？

売れているSUVという視点で見ると「エクストレイル」と「フォレスター」もハリアーのライバルとなります。

ただ、ハリアーが都市型の高級SUVだとすると、エクストレイルとフォレスターは実用性の高いSUVなので、同じ系統ではありません。

↑フォレスター

価格帯だとハリアーの中間グレードとエクストレイル、フォレスターの上級グレードが同じイメージです。2車の上級グレードのエンジンと比較してみます。

• エクストレイル：2.0Lガソリン
• フォレスター：1.8L直噴ターボ

エクストレイルにはハリアーと同じく「2.0L自然吸気エンジン」ですが最高出力は147馬力とハリアーより劣ります。が、最大トルクは同じなので、加速感はそれほど大差ないでしょう。

フォレスターは直噴ターボエンジンだけあって、ハリアーよりもかなりパワフルです。

フォレスターの直噴ターボエンジンは、わずか1600回転で30.6kgf・mもの大きな最大トルクを発生するので、停止状態からの加速はディーゼルエンジン並みです。

エンジンのパワー比較では、エクストレイル＜ハリアー＜フォレスターといった結果です。

新型ハリアー自然吸気ガソリンエンジンは遅いのか？

ハリアーの2.0L自然吸気エンジンは、ライバルSUVと比較すると、少なくともパワフルなエンジンとはいえません。

ハッキリ言って車体の大きさに対して非力です。

めちゃくちゃ早いわけではないですが、ダイレクトCVTの恩恵もあって、発進時のモタツキ感は若干ありますが気になるほどの遅さではありません。街中での普段使いだけなら不満もない感じです。

ただ、坂道は頑張ってる感がでます。高速を使わないなら必要十分だと思います。

また、高速道路での合流時などアクセルを踏み込むとエンジン音が唸るので、不快に感じることもあるかかもしれません。
高級車的なメージのハリアーなので、エンジン音がうるさく感じるのは評価できません。
気持ちの良いエンジン音なら良いのですが･･･。

ハリアーはパワフルで気持ちの良い走りを求めるSUVではない、と言ってしまえばそれまでです。

ハリアーらしさを味わうのなら、無理なく加速でき、静粛性が高いハイブリッドがベストです。

あとは、先代ハリアーであった2.0L直噴ターボが追加発売されることを期待したいところです。