軽自動車で自動ブレーキなどの予防安全装備の充実は、当たり前になってきましたが、今は自動運転も軽自動車として当たり前の装備になってきています。
軽自動車の走行性能や居住性が大きく進化したことで、ファミリーカーとして使うことも多くなり、長距離での運転も増えてきています。
そうなると、乗用車でも装備が増えている自動運転が軽自動車にも欲しくなります。
ただし、自動運転と言っても「完全自動運転」の実現はまだまだ先で、あくまでも「部分自動運転」のレベルです。運転支援と言われているものです。
自動運転レベル2までです。
ここでは自動運転についての説明と自動運転が装備されている軽自動車を紹介します。
目次
軽自動車の自動運転技術 運転支援システム
自動運転と言うと、随分と高いレベルでの技術を想像してしまいます。しかし、ドライバーが何もしなくて良いレベルだけが全てではありません。一部の運転操作だけでもサポートしてもらえれば、長距離運転の時などのドライバーの疲れは大きく軽減しますし、事故予防にもつながります。
よって、あくまでも運転支援システムのレベルでの機能を紹介します。
アクティブクルーズコントロール(ACC)
アクティブクルーズコントロール(ACC)とは、正式名称を「定速走行・車間距離制御装置」と言います。
その名の通り、高速道路や自動車専用道路で、車間距離を保ちつつ、定速走行を自動でやってくれるという装備です。
車間距離を一定に保つためのセンサーとCPUが搭載されていて、前を走る車との車間虚栄を一定に保ちながら走る「追従走行」が可能になっています。よって、アクセル操作だけでなく、ブレーキ操作も自動で行ってくれます。
軽自動車はもともと追い越し車線を突っ走るようなクルマではないので、走行車線を前のクルマについて、のんびり走ることを前提と考えるのならば、高速道路では運転がメチャクチャ楽になります。
また、高速道路のノロノロ運転などにも効果は絶大です。アクセルとブレーキを頻繁に操作するわずらわしさから解放されます。
これまでは、クルーズコントロール(CC)といって、ドライバーが設定した速度で自動で走ってくれるけど、前のクルマとの距離次第では自分でブレーキ操作をするといった装備が一般的でしたが、ブレーキ操作が必要なくなったのは大きな進化です。
ただし、ACCの使用には注意も必要で、以下のようなシーンでは使わない事です。
- 一般道
- 高速道路の料金所付近
- カーブのきつい都市高速
- 降雪時や降雨時
いずれも前のクルマを上手く認識できない場合があって危険です。
⇒軽自動車のクルーズコントロール比較 ホンダ、日産がおすすめ
ステアリング(ハンドル)支援機能
ステアリング支援機能とは、ステアリング(ハンドル)を自動で操作してくれる機能です。
主には、レーンキープアシスト(LKA)です。
車線逸脱防止機能とも呼ばれるこの機能は、白線や黄線をカメラで認識して、ウインカーを出さずにはみ出そうとすると、自動でステアリング(ハンドル)操作して、車線の中央に戻してくれる機能です。
居眠りや、無意識のうちに、車線をはみ出すような事故を未然に防ぐことができます。大きな事故の回避にはとても重要な装備になります。
また、高速道路の運転は、直線に見えても意外とステアリング(ハンドル)操作は大変で、長時間運転していると疲れがたまっていきます。
直線でも、路面の凸凹や横風などがある中、車線内をキープし続けるのにはかなり細かいステアリング(ハンドル)操作をしているからです。
このレーンキープアシスト(LKA)があれば、車線内を走るのがずいぶん簡単で楽になります。
ステアリングアシストについては、日産のプロパイロットならば、高速道路でのステアリング操作は白線内を走行してくれます。
簡単に言うと「手放し運転」可能ということです。
レーンキープアシスト(LKA)とは明確に違います。
衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
自動ブレーキは運転支援には変わりありませんが、積極的使用すべき機能ではありません。
自動ブレーキはあくまでも衝突事故を回避、もしくは衝突被害を軽減させるための機能なので、自動ブレーキが作動する時は危険な時です。
衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)については、詳しく紹介しています。
⇒自動ブレーキの軽自動車を買う スズキ、ダイハツ、ホンダ、日産の性能比較
誤発進抑制機能
誤発進抑制機能も自動ブレーキと同じく、事故になる直前で作動する機能です。
最近多いのは、高齢者の方のアクセルとブレーキの踏み間違いによる不幸な事故です。このような事故を未然に防ぐのが誤発進抑制機能です。
最近では、前方だけでなく後方の対応する誤発進抑制機能も装備が進んでいます。
誤発進抑制機能他、様々な安全装備について紹介しています。
パーキングアシスト(インテリジェントパーキングアシスト)
パーキングアシストとは駐車する際の支援機能です。
パーキングアシストにもイロイロあって、インテリジェントパーキングアシストに代表されるような駐車するのにちょうどいい位置を音声で教えてくれて、駐車を簡単にできるよう補助してくれる機能や、バックで車を駐車スペースに入れる際などに自動でステアリング操作してくれるも機能まであります。
ただし、軽自動車に搭載されているパーキングアシストは、モニターに後方の映像や、上からクルマを映し出した映像を映し出すような機能になっています。
このモニターだけによるパーキングアシストは機能の差はあるものの、すべての軽自動車メーカーで採用されています。
⇒軽自動車のパーキングアシスト(アラウンドビュー・バックモニター)
N-BOXとN-WGNは自動運転の運転支援が標準装備
自動運転搭載の軽自動車で個人的ランキング1位はN-WGNです!
ホンダ軽自動車は「ホンダセンシング」という安全装備が全グレードに標準装備されているのが一番おすすめできるポイントです。
自動運転装備としては、最新の軽自動車に搭載されている最低限の装備になります。
- アクティブクルーズコントロール(ACC)
- ステアリング(ハンドル)支援機能
- 衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
- 誤発進抑制機能
N-WGNのアクティブクルーズコントロールは「渋滞追従機能付(全車速追従機能)」なので0km/hから作動させることができます。
ただし、N-BOXは全車速追従機能付きではなく、約30km/h以上での作動になるため、30km/h以下の低速渋滞状態では不利です。
N-WGNをランキング1位にしているのは、同じホンダセンシング全グレード標準装備といっても、N-WGNの方がACCの機能が上だからです。
ステアリング(ハンドル)支援については2つのシーンで作動してくれます。
- LKAS(車線維持支援システム)
- 歩行者事故低減ステアリング
車線維持支援とアクティブクルーズコントロール(ACC)の組み合わせは、高速道路での運転には最強の組み合わせです。
アクセルとブレーキ操作は不要で、ハンドル操作も車線はみだしをしないようにアシストしてくれるので、長距離運転にはとてもありがたい機能になります。
歩行者事故低減ステアリングは、車線を左側にはみ出し歩行者に接近すると、車道方向にハンドル操作を支援してくれます。車道に突っ込むなどの悲惨な事故を回避できる機能です。
軽自動車にこれだけの自動運転技術が標準装備されているのは「装備過多」とも思えます。オプションにして、車両本体を安くしてくれた方が良いという方も多いのではないでしょうか。
ただ、軽自動車はファミリーカー・ファーストカーとしての役割を果たす時代になってきているので、乗用車同等の装備があって当然だと思います。
デイズ・ルークスのプロパイロットは手放し運転可能
軽自動車の自動運転・運転支援の機能性のランキングだと1位はデイズとルークスになります。
↑ルークス
日産の自動運転技術は「プロパイロット」として乗用車にも広く普及してきています。
2019年3月にモデルチェンジされた日新型デイズで軽自動車に初搭載され、次いでモデルチェンジされたルークスにも搭載されています。
プロパイロットは、リーフやセレナと同様の機能で、高速道路での渋滞走行や長時間の巡行走行で、アクセル、ブレーキ、ステアリングをクルマ側で支援することで、ドライバーの負担を軽減してくれます。
ACCは全車速追従型なので0km/hで停車するまでカバーしてくれます。これはN-BOXよりも優れている点です。
さらに、停車した後、3秒以内であれば先行車が発進すると自車も追従して自動発進してくれます。それ以上であればレジュームスイッチで再発進することができます。
もし、3分以上経過した時は自動的に電動パーキングブレーキ作動するので、自動停車した後で勝手に発進することはありません。
さらに、
- 車線中央を走行できるようにステアリング制御する機能もある
これも、車線内からはみ出さないようにステアリングをアシストする機能のN-BOXやN-WGNを上回ります。
簡単な言い方するとプロパイロットなら「手放し運転」できます。
ただし、同一車線内と言うのが条件です!
しかも初期のプロパイロットを搭載しているセレナなどと比較すると、制御が向上していて、軽自動車のデイズでも正確な動きをしてくれるとのことです。
新型デイズのプロパイロットは間違いなくN-BOXのホンダセンシングを超える機能をです。
ただし、N-BOXのホンダセンシングが全グレード標準装備なのに対して、デイズとルークスのプロパイロットは一部グレードのみの装備となっているのが残念です。
しかも、ハイウェイスターの上級グレードにしか装備されていないので、N-BOXやN-WGNのように安くで自動運転を体験できなくなっています。
手軽に自動運転技術を味わえるN-WGNの方が、やはりおすすめかもしれません。
共同開発となっている三菱のeKワゴン(eKクロス)、eKスペース(eKクロススペース)には「マイパイロット」というネーミングの自動運転機能が搭載されます。
ただし、日差のプロパイロットとは違います。
全車速追従機能付きACCは同じですが、ステアリングのアシストは車線からのはみだしを防ぐためにアシストしてくれるにとどまります。手放しできません!
兄弟車とはいえ、機能では差別化されています。
タントとタフトに自動運転・運転支援機能
ダイハツの軽自動車はタントとタフトという年式の新しいモデルには自動運転技術が採用されます。
↑タフト
タントとタフトに搭載される自動運転技術は以下の通りです。
- 全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)
- LKC(レーンキープコントロール)
基本的な自動運転の運転支援技術が搭載されています。
タントのACCは全車速追従機能つきで、30km/h以上でしか作動しないライバルのN-BOXよりも優れた機能になっています。
ただし、タントもタフトも上級グレードにしかそうびされないので、全グレード標準装備のM-BOXよりも割高なイメージになります。
同じダイハツの軽自動車でも以下の車種には自動運転技術である「全車速追従機能付きACC」は搭載されていません。
- ムーヴ/ムーヴカスタム
- ムーヴキャンバス
- ウェイク
- ミラ/トコット
スペーシア、ハスラーに自動運転・運転支援技術
スズキ軽自動車はハスラーとスペーシアに自動運転機能が搭載されます。
↑ハスラー
スペーシア、ハスラーともに「全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)」はオプションで搭載可能です。
スズキも全車速追従機能付きのACCとなっています。
ハスラーに関してはACCだけでなく、「車線逸脱抑制機能」が搭載されています。車線逸脱の可能性がある場合はステアリング操作をサポートしてくれます。
デイズやルークスのプロパイロットのように「手放し運転」はできません!
ハスターもスペーシアも上級グレードにしか搭載することができないのは、全グレード標準装備のN-BOXやN-WGNと比較すると見劣りします。
スズキの軽自動車で自動運転機能が搭載できないのは以下の車種です。
- ワゴンR/ワゴンRスティングレー
- ジムニー
- アルト/ラパン
軽自動車の自動運転・運転支援システムまとめ
自動運転の技術はまだまだ発展途上で、まだ部分自動運転のレベルです。
軽自動車では日産のデイズとルークスのプロパイロットが一番進んでいる状況です。
全車速追従機能付きACCに加えて、直線でもカーブでも白線内の中央を走るようにハンドル操作を制御してくれる機能が搭載されています
同一車線内ならば「手放し運転」が可能となるのがプロパイロットです。
ただし、上級グレードにのみ搭載です。
ホンダのN-WGNは全車速追従機能付きACCに加えて、車線から逸脱しないようにハンドルを制御してくれる機能が、全グレードに標準装備されています。
全グレードに標準装備されているのはN-WGNとN-BOXのみです。
軽自動車で最も人気となっているN-BOXは、ACCは標準装備ですが、全車速対応ではなく30km/h以上での制御となっているのがライバルのタントやスペーシア、ルークスよりも見劣りしています。
マイナーチェンジの際に間違いなく、N-WGNの全車速追従機能付きACCに変更されると思います。
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