タントは2003年にスーパーハイトワゴンの先駆者としてダイハツから発売されました。
全高1,700mm以上で軽自動車とは思えない広い室内空間を実現したタントは、2007年Bピラーをドアに内蔵したミラクルオープンドアを採用し人気モデルとなりました。
↑タントのミラクルオープンドア
2011年にホンダからN-BOXが発売されてからは、状況が変わりN-BOXが軽自動車NO1の座を獲得しています。
↑N-BOX
今では軽自動車の主流となっているスーパーハイトワゴンですが、全高が高く、両側にスライドドアを採用しているので、軽自動車の660ccのエンジンではパワー不足で遅いのではないかと不安に感じるかもしれません。
この記事では、ミラクルオープンドアの使い勝手が良いのでタントかタントカスタムの購入を検討している方に向けた記事です。
タント・タントカスタムの自然吸気エンジンで加速は十分で、ターボは必要ないのか?それともパワー不足で遅いのでターボが必要か?と悩んでいる方の参考になれば幸いです。
目次
タント・タントカスタムのエンジンスペック
タントとタントカスタムのエンジンラインアップは2種類あります。
- 658cc 直列3気筒DDOHC
- 658cc 直列3気筒DDOHC ターボ
自然吸気 | ターボエンジン | |
最高出力 PS/rpm | 52/6,900 | 64/6,400 |
最大トルク kgf・m/rpm | 6.1/3,600 | 10.2/3,600 |
自然吸気エンジンとターボエンジンの馬力差は12馬力あります。
軽自動車の場合は最高出力が自主規制として64psまでとなっています。なのでターボの64psはN-BOXやスペーシアなどライバルの軽自動車と全く同じ数値になっています。
加速が速いか遅いかのポイントは最高出力ではなく最大トルクにあります。
最大トルクは自転車でペダルをこぎ始める時のパワーと思ってください。最大トルクが大きいほど加速が速い、小さいほど加速が遅いことになります。
ターボエンジンは自然吸気(NA)エンジンの1.7倍もトルクが大きいので、体感できるほどに加速は速いです。
タントの自然吸気(NA)エンジンの加速はパワー不足で遅いのか?
エンジンのスペックだけでなく、タント自然吸気(NA)エンジンのオーナーや試乗経験者の方の評価で、パワー不足で遅いのか確認してみます。
- 低速・低回転トルクが非常に厚い印象
- 街中においては力不足を感じることはない
- 低中回転域を重視したトルク特性で出足はとても軽快
定速の低回転の時にしっかりトルクが出ていて不足や不満はないといった評価が見られます。
最大トルクを発生させるエンジン回転数が3,600回転とターボと同じ低い設定にしてあることが要因の様です。
「ノンターボ車だからエンジン唸るだけで加速は遅いだろう」というイメージは裏切られるとの感想もあります。
- NAエンジンでも加速はすごく良い
- 街乗りだったらNAで充分
- ノンターボでも平地ではストレスなく走る
- 近場へのチョイ乗りなら十分だと思う
タントの自然吸気エンジンは街乗りや平地のちょい乗りならば十分だといった意見が多くなっています。
- CVTが改良され良くなった
- CVTの制御はライバルの中で一番だと思う
- CVTはダイレクト感がある
また、CVTの制御が新型となってかなり改良されているということで、かなり高い評価になっています。N-BOXやスペーシアよりもCVTの良さはメリットになっています。
これは、2019年にモデルチェンジされたタントから採用された新開発のD-CVTの恩恵となっています。
- 60km/hあたりから加速の伸びが著しく低下する
- 高速合流や山道でパワー不足を感じる
- 高回転域はN-BOXにかなわない
- スペーシア、N-BOXの方がサクサク走る
- 坂道は900kgの大きなボディで重さを感じる
- フルに踏み込んでも加速は弱い
街乗りでは必要十分で、CVTの制御も良いとの評価ですが、やはりそれ以外のシーンではパワー不足で遅いと感じている方が多いです。
ライバルであるN-BOXやスペーシアの同じ自然吸気エンジンと比較しても、タントのエンンジンはパワー不足で負けているといったイメージです。
N-BOXよりも自然吸気エンジンの満足度は低い感じです。
関連リンク
⇒N-BOX・カスタムのNAはパワー不足で遅い?N-BOXにはターボはいらないか?必要か?
少人数の街乗りメインならターボは必要ないでしょうが、高速乗ることがあるのならターボは必要!という結論になりそうです。
ライバルよりもタントの自然吸気エンジンは遅いのか?
タントとライバルの自然吸気(NA)エンジンとを比較するとどうでしょうか?タントはライバルよりも加速が遅いなんてことはあるのか気になるところです。
まずは、エンジンスペックを比較してみます。
最高出力(PS/rpm) | 最大トルク(kgf・m/rpm) | |
タント | 52/6,900 | 6.1/3,600 |
N-BOX | 58/7,300 | 6.6/4,800 |
スペーシア | 52/6,500 | 6.1/4,000 |
ルークス | 52/6,400 | 6.1/3,600 |
タントのエンジンスペックはライバルと比較しても特に悪いわけではありません。が、スーパーハイトワゴンの中でもN-BOXだけが馬力とトルクで上回っている状況です。
ただ、加速が速いか遅いかはエンジンパワーだけの問題ではありません。加速には車重が大きく影響してきます。
これは車重をトルクで割った「トルクウェイトレシオ」という数値で加速性能を見ることができます。
数値が小さいほど加速性能が高いと見ることが出来る指標です。
車種 | 重量 | 最大トルク | トルクウェイトレシオ |
タント | 880kg | 6.1kgf・m | 144.3 |
N-BOX | 890kg | 6.6kgf・m | 134.8 |
スペーシア | 850kg | 6.1kgf・m | 139.3 |
ルークス | 940kg | 6.1kgf・m | 154.1 |
トルクウェイトレシオでタントはN-BOXとスペーシアに負けています。
車重は重くてもパワフルなエンジンのN-BOX、エンジンスペックはタントと同様でも車重が最も軽いスペーシアといったイメージです。
ライバルのエンジンスペックと比較してみると、タントの自然吸気エンジンはN-BOXとスペーシアよりも劣っていると言えそうです。
↑スペーシア
オーナーの評価にもN-BOXやスペーシアよりもタントは遅いといったイメージの口コミが多い印象です。
関連リンク
⇒軽自動車の加速性能をトルクウェイトレシオランキングで確認
遅くても燃費が良ければいい!タントとライバルの燃費も比較
↑タント内装
軽自動車はスピードを出すクルマではありません。ましてやスーパーハイトワゴンは1700mmを超える全高なので走行安定性は高くないのでスピードはそこそこにすべきですね。
それよりも、維持費の安さが魅力で軽自動車を購入しようとする人も多いでしょう。それならば加速が速いよりも燃費を重視する人の方が多いのではないでしょうか。
そこでライバルとのWLTCモード燃費データを比較します。
タント | 21.2km/L |
N-BOX | 21.2km/L |
スペーシア | 22.2km/L |
ルークス | 20.8km/L |
あくまでもデータ上ですがスペーシアが最も燃費が良くなっています。
スペーシアはマイルドハイブリッドが全車採用されているのが燃費性能の高さにつながっています。ルークスは車重が重いことが燃費悪化の要因かもしれません。
↑ルークス
タントはN-BOXとほぼ同等の燃費性能といえそうです。最もパワーのあるN-BOXと同じ燃費性能のタントは少し劣勢です。
タントがN-BOXやスペーシアに販売台数で負けているのも納得かもしれません。
タント・タントカスタムは遅い?ターボは必要ない?まとめ
↑タントカスタムにもNAはラインアップ
- タントの自然吸気エンジンでも街乗り、ちょい乗りなら十分
- CVTの制御はライバルの中でも一番よい
- ライバルと比較すると加速は遅く燃費も平均的
- 平地の街乗り以外で乗るのならターボの方が間違いない
あくまでも主観です。
また、加速が速いか遅いかは個人の感じ方によっても違うし、乗車人数や走行環境によっても大きく変わるものです。
実際に購入する際は、必ず試乗した上で自然吸気エンジンにするか、ターボエンジンにするかの判断をお願いします。
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