子供がまだ小さいし、値段の高い大きなミニバンはいらないので、室内が広い軽自動車に乗り換えたいと思っている方は多いと思います。
軽自動車をファミリーカーとして乗り換えようとしている方の候補車種は、おそらく全高1,700mm以上のスーパーハイトワゴンのN-BOXやタントが多いのではないでしょうか?
ファミリカーとして軽自動車に乗り換える前に、普通車のライバルと比較しながらメリットやデメリットを知りましょう。
多くの選択肢の中から、本当に軽自動車をファミリーカーとして購入するか検討してみてください。
目次
N‐BOXやタントでなくフィットではダメだめですか?
「N‐BOXやタントは室内が広いし軽自動車で税金も安いから」が候補理由かもしれません。それでは、コンパクトカーにしては室内が広く、車両価格も安いフィットと比較してみてはいかがでしょうか?
税金は軽自動車が安いです。間違いありません。5年間乗ったとすれば約10万円ほどは安くなります。
N‐BOXとフィットの価格を比較すると?
それでは車両価格はどうでしょうか?フィットよりもN‐BOXやタントの方が安く買えるのでしょうか?同じホンダのN‐BOXとフィットで比較してみます。
- N‐BOX:141万円~164万円(NAエンジン・2WD)
- フィット:145万円~188万円(1.3Lエンジン・2WD)
N‐BOXとフィットの価格差は4万円~20万円の差になります。
具体的なグレードで比較してみます。
フィットで価格と装備のバランスが良いのは「13G L Honda SENSING」の165万円だと思います。このグレードだと最新の安全装備のホンダセンシングが標準装備となります。
N‐BOXだと「G L Honda SENSING」が同じぐらいの装備内容で価格は149万円とその差は16万円です。
正直そんなに価格差はなく、新車購入時の値引きは間違いなくフィットの方が値引き額が大きくなるので、同じぐらいの車両価格と考えて間違いありません。
軽自動車だからと言って車両価格か安いというメリットはそれほどありません。
室内の広さや使い勝手は?
N‐BOXやタントに乗り換えたい理由はこれですよね?
- 室内高が高く開放感がある
- 両側スライドドアで乗り降りが便利
- リアシートにスライド機能付きで足元が広い
これに関してはN‐BOXやタントの圧勝です。
室内高はN‐BOXが1,400mmもあり子供が立てる高さです。でもフィットの室内高も1,280mmとコンパクトカーとしては余裕のあるスペースが確保されているのですが・・・。
ただし、室内幅についてはN‐BOXが1,350mmでフィットが1,450mmと100mmもの差があります。N‐BOXがどんなに広いとはいえ、軽自動車なので4名乗車しかできない現実です。
子供が小さいうちは4名乗車で問題ないかもしれませんが、大人2名がリアシートに座るのは結構狭く感じるでしょう。
室内の広い軽自動車に乗り換え!室内空間の比較・ランキング
使い勝手では、スライドドアは魅力です。これもフィットでは勝てません。
特にタントの「ミラクルオープンドア」はピラーレスで使い勝手は申し分なく、タント購入の決め手になる方が多いのではないでしょうか。
↑タントのミラクルオープンドア
スライドドアに関連する情報はこちら
軽自動車のスライドドアを比較 スライドドア使い勝手NO1はタント!
パワーや燃費は?
パワー含めた走行性能は圧倒的にフィットの方が良いです。
- N-BOX:最高出力58ps、最大トルク6.6kgm、重量890kg
- フィット(ガソリンモデル):最高出力100ps、最大トルク12.1kgm、重量1,030kg
フィットとN‐BOXの重量差は140kgの違いですが、エンジン排気量は1300ccと660ccと大きく差があり、パワーも見ていただいた通りです。2倍近くの差があります。
もっとパワーが欲しい場合はターボモデルの購入がおすすめとなりますが、値段は169万円からとフィットの「13G L Honda SENSING」165万円よりも高くなります。それでもフィットの方がパワーあります。
ファミリーカーで4名乗車、高速道路の合流や追い越し、坂道などパワー不足を感じるシーンが多くなることは間違いありません。
軽自動車のエンジンパワーについてはこちら
軽自動車エンジン性能、パワー比較
パワーだけでなく、N‐BOXやタントなどのスーパーハイトワゴンは、とにかく横風やカーブなどに弱く安定性はかなり低いです。背が高く、幅が狭いので不安定なのは当然です。
燃費については同等か、やはりフィット有利ではないでしょうか。
- タント:28.0km/L
- N‐BOX:27.0km/L
- フィット(ガソリンモデル):24.6km/L
数値的にはN‐BOXやタントが有利ですが、軽自動車はパワー不足のためアクセルの踏み込み量が増えて実燃費が悪いと一般的にいわれています。事実だと思いますが、実燃費は運転の仕方で大きく変わるので、なんともいえません。
燃費に関する詳細はこちら
軽自動車は燃費が良い?ボディタイプ別燃費比較・ランキング
結論
どうでしょうか?フィットではダメですか?
税金の安さ、解放感のある室内空間、スライドドアの使い勝手が最優先ならフィットではダメですね・・・ただ、それ以外はすべてフィットの方が同等以上なので、無理にN-BOXやタントじゃなくフィットでも良いかもしれません。
ルーミー/タンクやソリオも購入検討は?
最近コンパクトカーでも、ルーミー/タンクやソリオなど背の高いモデルが人気となっています。
シエンタやフリードなどのコンパクトミニバンのように3列シートはありませんが、余裕のある室内空間とスライドドアの使い勝手の良さが人気となっています。
かんたんに言うとN-BOXやタントの普通車バージョンみたいな感じです。
ちなみにルーミー/タンクはトヨタでの兄弟車で、ノア/ヴォクシーの関係と一緒です。
あと、ダイハツのトールやスバルのジャスティと合わせて、なんと4人兄弟でスズキのソリオに対抗しています。
↑トヨタのルーミー
ルーミー/タンク、ソリオとの価格差は?
まずは、一番気になるN‐BOXやタントとの価格差はどうでしょうか。
- N‐BOX:138万円~159万円(NAエンジン・2WD)
- タント:122万円~153万円(NAエンジン・2WD)
- ルーミー/タンク:146万円~196万円(2WD)
- ソリオ:145万円~160万円(2WD)
ルーミー/タンクとソリオはほぼ同じ車両価格になっています。
タントとソリオの価格差は23万円となりますが、N-BOXとソリオの価格差は7万円しかありません。N-BOXは全グレードに最新安全装備のホンダセンシングが搭載されているからです。
ただ、ソリオやルーミーは今値引きが期待できるモデルなので、車両価格の差はそれほどないと考えて良いと思います。
室内空間はルーミー/タンクとソリオが広い?
ルーミー/タンクやソリオはN-BOXやタントの普通車バージョンです。当然、軽自動車よりも広い室内空間です。
差があるのは室内幅です。
N-BOXが1,350mmでタントが1,365mmに対して、ルーミー/タンクが1,480mmでソリオが1,420mmと100mm程度広くなります。
これによって5名乗車が可能になり、4名乗車だとゆとりをもって座る事が可能になります。
↑ソリオの室内サイズ
N-BOX自慢の室内の高さ1,400mmは、ルーミー/タンクが1,355mmでソリオが1,360mmと優位性をたもっています。ホンダの低床技術は様々なモデルに活かされていますね。
リアシートの足元の広さに関しては、ルーミー/タンクやソリオも、N-BOXやタントも数値の差こそあれ、どのモデルに乗っても満足のいく広さが実現されています。室内長だけ見るとソリオが一番広くなっています。
走行性能と燃費の勝負は?
走行性能ではスーパーハイトワゴンの軽自動車は重たいボディに660ccの非力なエンジンは不利です。
- N-BOX:最高出力58ps 最大トルク6.6kgm 車重890kg
- タント:最高出力52ps 最大トルク6.1kgm 車重930kg
- ルーミー/タンク:最高出力69ps 最大トルク9.4kgm 車重1,070kg
- ソリオ:最高出力91ps 最大トルク12kgm 車重930kg
パワー的には普通車有利!と言いたいところですが、ルーミー/タンクについては、1,000ccのエンジンで数値的にも軽自動車のターボモデル並みのため、実際の走行でもパワー不足を感じるシーンが多いようです。
また、ルーミー/タンクには1000ccノターボモデルもあります。最高出力98psですが車重が1,100kgにまで増えて、さらに価格も180万円からと高くなってしまうためあまりメリットはありません。
ソリオに関しては1,200ccのエンジンにも関わらず、車重がタントと一緒と言うことで明らかに余裕のある走りが大きなメリットになります。
それでは燃費についてはどうでしょうか?
- N-BOX:27km/L
- タント:28km/L
- ルーミー/タンク:24.6km/L
- ソリオ:24.8km/L
燃費はタントが一番良いですが、これはパワー不足と引き換えといった感じもします。スピードでないからアクセル踏み込んだら実際の燃費は悪くなるでしょう。
ルーミー/タンクはパワー不足だけでなく燃費も悪いと言うことで、走行性能と燃費についてはメリットは少ないです。
一番バランスが良いのがソリオです。ソリオはハイブリッドモデルもありますが、マイルドハイブリッドのため燃費は27.8km/Lになります。価格は169万円と通常のエンジンとの価格差は24万円と燃費の良さでカバーするにはかなりの走行距離が必要かもしれません。通常の1,200ccエンジンで充分です。
結論
走行性能はソリオが一番です。それ以外のモデルは様々な走行シーンでパワー不足を感じることを覚悟しておく必要があります。パワー不足など気にならない方は燃費の良いタントが一番おすすめとなります。
ファミリカーにN-BOXやタントを検討中の方へ
- 税金など維持費の安さを最優先にするならおすすめです。
- フィットもファミリーカーとして充分ですが、室内の解放感やスライドドアの利便性を求めるならN-BOXやタントがおすすめ
- 多少車両価格は高くなりますがソリオは購入検討の候補車にいれるべきです
軽自動車としては圧倒的な室内空間が魅力のスーパーハイトワゴンも、コンパクトカーと比較すると走行性能の悪さや4人乗車などのデメリットもあります。
コンパクトカー、特にはソリオは軽自動車のスーパーハイトワゴンに対抗するべく開発されたコンパクトカーで、トヨタが追随して今人気になっているハイトコンパクトカーです。N-BOXとタントだけでなくソリオも含めて検討してみてください。
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