軽自動車の車種別紹介

S660 2019年モデルを買う ミッドシップスポーツのハンドリング

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ホンダS660は往年の名作ビートの後継モデルとして注目されています。

1991年に発売された名作ビートは、NSXと同じミッドシップエンジン・後輪駆動を採用したことで人気軽スポーツとなりましたが、1996年に生産中止されました。しかし、軽スポーツカー復活を熱望するファンが多く、その要望に応えるように2015年3月に発売されたのがホンダS660です。

ホンダの開発担当技術者の「自分がこんなクルマに乗りたかった」と思いが詰まった1台です。

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S660のスタイリングとパッケージング

全長と全幅に厳しい制約が設定されている軽自動車の枠に収めつつも、そのスタイリングはまさに「小さなスポーツカー」といえるカッコ良いものです。

スタイリングのみならず、パッケージングも本格スポーツカーに相応しい内容となっています。

軽自動車ではよくある既存のプラットフォームの応用ではなく、すべて白紙からS660のために設計されています。排気量とボディサイズこそ軽自動車の枠に収められていますが、存在感では日本を代表する力作ではないでしょうか。

ホンダとしても採算度外視で、手作りの比率が高い生産方式のため、納期が長引く事でも話題になっているようです。

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S660は本格派ミッドシップスポーツ

専用設計のボディは2シーターのオープン(タルガトップ)」で、そのリヤミッドシップ直列3気筒660ccターボエンジンを積み、6速MTまたは7速のマニュアルモードとシフトパドルを備えるCVTを介して後輪を駆動させます。

軽自動車で唯一のミッドシップレイアウトを採用することで機敏なハンドリング感覚を追求しています。こちらも軽自動車では初となるブレーキを用いた「ベクタリング機構」である「アジャイルハンドリングアシスト」も加えて、さらなる自在な走りの感覚も追及しています。

エンジンは性能の数字こそ軽自動車の規制のまま、最高出力64ps、最大トルク10.6kgmですが、回転リミットの設定など細部の味付けにこだわっています。CVTは7000rpmですが、バルブスプリングを強化したMT車は一気に7700rpmまで吹け上がるようになっています。極限まで回しつくしてこそドライビングの楽しみだというユーザーには最高です。

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タルガトップが採用されているS660ですが、ソフトマテリアルが採用されたルーフトップ部分は、コンパクトに巻き取ってフロントフード下の専用スペースに収納が可能です。気軽にオープンカー気分が味わえます。

S660走行性能

走りにこだわり抜いたS660ですが、実際に乗ってみるとキャビン空間はとてつもなくタイトです。

低い着座位置に座り、まっすぐ前に手を伸ばせばステアリング、足を伸ばせばペダルが配置されたスポーツかーらしい運転スタイルとなります。シートのサイズや形状に軽自動車だからという妥協は一切艦居られません。サイズがちょっと小さいことを除けば立派な本格スポーツカーです。

走行性能は安定感の塊です。どんなコーナーをどう攻めても、まるで何事もなかったかのようにスルリとこなしてくれます。速さはとても軽自動車とはいえないレベルで、7700rpmまで使い切るMTは快感で、必要以上にシフトしたくなる感覚です。

また、頭の後ろを守るロールケージの中央部の小窓を電動で開くと、切れ味の鋭いエンジン音が舞い込んできます。運転姿勢もスポーツカーそのもので、すべての手ごたえがスポーツカーです。

街乗りでもMTでもCVTでも活発さはなかなかで、小さなボディサイズを活かし、駆け抜けることが可能です。

スポーツモデルながらサスペンションは思いのほかスムーズに動くようで、長距離運転でも疲労感は少ないようです。

S660の欠点はラゲッジルーム

トランクルームと呼べるのはフロントフード内のユーティリティボックスのみです。奥行きの最大値が240mmほどのカタチは、ルーフを丸めて収納するために最適化されたものです。

熱がこもる場所なので積める荷物を選ぶ上、ボックスに何かを収めるとオープンにできなくなってしまいます。基本的にはラゲッジとしては使えないと考えたほうが良いです。

どうしてもという時は、助手席を最前端へスライドすれば、その後ろに機内持ち込み可能なサイズのスーツケースが置ける程度です。しかし、足元は狭く何とか人が座れるという状態になってしまいます。

S660とは

S660は実用性はないに等しいと考えた方が良いです。

定員2名ではありますが、バッグの置き場などを考えると、実質的にはドライバーのためだけのクルマでしかありません。

フロントのフード下にも、ルーフを丸めて収納するため実質的なスペースはありません。このルーフにしても、脱着は少し手間がかかるので、セキュリティを考えると、頻繁な乗り降りを伴う近所使いには使いにくいです。

S660とは、根っからのスポーツカー愛好家が、ドライビングを楽しむためだけに乗る、本当の純粋なスポーツカーです。軽スポーツカーに実用性も求めるのなら、断然コペンおすすめです。

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S660を買う おすすめグレード

1エンジン1ボディのS660はMTか?CVTか?の選択が一番のポイントになります。おすすめはやはりMTです。

グレードはβとαの2種類で装備の差だけです。装備の差はわずかなのでベーシックグレードのβで十分です。

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S660データ

S660 α

全長×全幅×全高 3395×1475×1180
室内長×室内幅×室内高 895×1215×1020
トレッド 前/後 1300/1275
車両重量 830kg
エンジン種類 直列3気筒DOHCターボ
最高出力 64ps
最大トルク 10.6kgm/2600rpm
燃料タンク容量 30L
タイヤサイズ 前165/55R15 後195/45R16
最小回転半径 4.8m
JC08モード燃費 21.2km/L
車両本体価格 218万円

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