ダイハツのタントが切りひらいた全高1,700mmを上回るスーパーハイトワゴン市場に、スズキは2008年にパレットというモデルを発売しました。
↑パレット
その後、2011年にホンダからN-BOXが発売され、スーパーハイトワゴンは軽自動車の中で人気となっていきました。
スズキは2013年2月にパレットからスペーシアとモデル名を変更して発売されています。
現在は2017年12月にモデルチェンジされた新型スペーシアが発売されています。
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↑スペーシア
軽自動車の中では売れているのですが、ライバルのN-BOXやタントほどの人気はありません。
N-BOXは圧倒的に広い室内が大きな魅力で、タントは左側のドアの開口幅が1,490mmに達する「ミラクルオープンドア」が魅力となっています。
スペーシアにはライバル車のような目立った特徴や魅力がなく、販売面では差をつけられています。
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目次
スペーシアは軽量ボディによる安定感のある走りが魅力
ライバルと比較すると目立った特徴のないスペーシアですが、この特徴のなさが魅力につながっていることもあります。
車内を大幅に広げたり、個性的な装備を採用すると、ボディが重くなって重心が高くなりますが、シンプルなスペーシアは軽量化と相まって車両重量が標準ボディの「X」で850kgとスーパーハイトワゴンとしてはかなり軽くなっています。
N-BOXを100kg下まわり、全高も少し低い1,735mmなので低重心になっています。ハンドリングに鈍さがなく、自然な感覚でカーブを曲がることができます。これは、ライバルのN-BOXやタントにはない魅力です。
ただし、その分乗り心地が粗いといった評価もありましたが、徐々に改善されているようです。
スペーシア S-エネチャージと軽量ボディによる低燃費と走行性能
スペーシアにはマイルドハイブリッドのS-エネチャージが全車標準装備されていているのも大きな特徴です。
軽量ボディと合わせて、ノンターボの自然吸気エンジンで32.0km/L、ターボエンジンで26.8km/Lとスーパーハイトワゴンの中でNO1の低燃費を実現しています。
燃費については「低燃費軽自動車の比較」で詳しく紹介しています。
スーパーハイトワゴンは、車両重量が重いので自然吸気エンジンではパワー不足になりがちですが、スペーシアは軽量ボディのおかげで、自然吸気エンジンでも気持ちよく走ってくれます。
もちろんターボエンジンの方が全域で余裕を感じることができますが、スペーシアなら自然吸気エンジンでも問題ないと感じる人が多いと思います。
S-エネチャージのモーターアシストは燃費向上が目的のため、体感できるほど力強さが増すわけではありません。マイルドハイブリッドなので、モーターだけで走行できるわけではありません。
関連リンク:軽自動車ハイブリッド
しかし、アイドリングストップからの再始動時の振動や騒音が抑えられるのでメリットは大きいです。エンジンの負荷が低減されるので静粛性も高まります。
2016年12月に一部モデルチェンジでカスタムZを追加
最近のスーパーハイトワゴンのカスタムモデルは外観の派手さを増してきています。スズキのスペーシアにもカスタムがラインアップされていましたが、少し控えめなデザインだったこともあって、販売面ではN-BOXやスペーシアに対して苦戦していました。
そこでライバルと真っ向勝負するために、カスタム系のさらに上をいくド派手なスタイリングを採用した「カスタムZ」を追加発売しました。
カスタムZの外観はボンネットフードを上げて、派手な大型メッキグリルを組み合わせることでフロントマスクの存在感を大幅にアップしています。
リアにもブラックメッキの専用バックドアガーニッシュを採用することで、精悍な印象を演出しています。人気となっている2トーンボディカラーもラインアップされました。
スタイリングについては、迫力のある顔つきで人気のN-BOXカスタムに十分対抗できる迫力になっていますね。
↑N-BOXカスタム
内装はシックなブラックを基調として、随所にチタンシルバーの加飾を組み合わせて上質感を高めています。ターボにはクルーズコントロールやパドルシフト付き本革巻きステアリング、メッキドアハンドルが装備されています。
カスタムZの追加と同時に通常のカスタム系はインパネのメッキがなくなるなど少し落ち着いた内装に変更されています。カスタムZのような派手な外観が好きになれないという人のために、従来のカスタム系も併売されているのは、幅広いニーズに対応できています。
関連リンク:カスタムモデルの軽自動車ランキング
スペーシアの居住スペース、シートアレンジ、ラゲッジスペース
スペースアの居住スペースは、N-BOXやタントほどの広さはありませんが十分に広いです。正直、スペーシア程度の広さでなんの問題もないと思うのですが・・・。
室内空間については「軽自動車の室内スペース比較」で詳しく紹介しています。
アームレスト付き運転席にはハイトアジャスターを備えて、ステアリングもチルト機構を持っているので、ドライビングポジションは合わせやすくなっています。
後席は座面が長く膝裏までしっかりと支えてくれるので、身体を預けてリラックスできます。左右独立のスライド機構のスライド量は170mmあります。
ラゲッジスペースはスクエアなボディ形状もあって、リアシートを最後端にスライドした状態でも奥行330mmと充分なスペースが確保されています。
前にスライドさせれば4名乗車のまま500mmまで奥行を拡大させることができます。リアシートの格納はダイブダウン式で、最小限のアクションで格納しやすくなっています。
ラゲッジルームについては「荷室スペース(トランク)が広い軽自動車のランキング」で詳しく紹介しています。
スペーシア・スペーシアカスタムのおすすめグレードと買い方
標準ボディはターボエンジンの設定がありません。
標準ボディでのおすすめグレードは上級のの「X(138万円)」です。「G」に左側スライドドアの電動機能などを加えて、価格上昇は10万8000円となっています。
これにデュアルカメラブレーキサポートという自動ブレーキは必ず装備したいオプションです。スペーシアの自動ブレーキシステムは軽自動車のなかでもトップクラスの実力で、価格は横滑り防止装置も含めて7万5600円となっています。
自動ブレーキについては「軽自動車の自動ブレーキ比較」で詳しく紹介しています。
カスタム系でのおすすめはカスタムZターボです。
カスタムZは右側の電動スライドドアなどがオプションになっていますが、それを差し引いても「カスタムGS」や「カスタムXS」よりも断然お買い得感があります。
ターボエンジンと自然吸気エンジンの差は10万円程度なので、走りの質が高いターボがおすすめです。
そしてカスタムZにもオプションでデュアルカメラブレーキサポートが用意されているので、ぜひ「搭載することをおすすめします。
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スペーシアのデータ
X デュアルカメラブレーキサポートシステム装着車
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1735 |
室内長×室内幅×室内高 | 2215×1320×1375 |
トレッド 前/後 | 1295/1290 |
車両重量 | 850kg |
エンジン種類 | 直列3気筒DOHC+モーター |
最高出力 | 52ps |
最大トルク | 6.4kgm/4000rpm |
モーター最高出力 | 2.2ps |
モーター最大トルク | 4.1kgm/100rpm |
燃料タンク容量 | 27L |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
最小回転半径 | 4.4m |
JC08モード燃費 | 32.0km/L |
車両本体価格 | 145万8000円 |
カスタムZターボ デュアルカメラブレーキサポート装着車
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1735 |
室内長×室内幅×室内高 | 2215×1320×1375 |
トレッド 前/後 | 1295/1290 |
車両重量 | 890kg |
エンジン種類 | 直列3気筒DOHCターボ+モーター |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 9.7kgm/3000rpm |
モーター最高出力 | 2.2ps |
モーター最大トルク | 4.1kgm/100rpm |
燃料タンク容量 | 27L |
タイヤサイズ | 165/55R15 |
最小回転半径 | 4.6m |
JC08モード燃費 | 26.8km/L |
車両本体価格 | 167万4000円 |