2016年に一番売れた軽自動車はホンダのN-BOXです。
N-BOXは、2003年に発売されていたダイハツのタントへの対抗として、2011年11月にホンダから発売されました。2015年11月にマイナーチェンジされています。
N-BOXは1,700mm以上の高い全高で、余裕のある室内空間が魅力のスーパーハイトワゴンというジャンルを確立していたタントを研究し尽くして発売されています。
タントよりも広い室内スペースに、存在感のあるスタイリングで人気となり、2013年、2015年、2016年の販売台数ではライバルのタントを上回り軽自動車NO1となっています。
旧型N-BOXを中古車で買う
目次
旧型N-BOXはとにかく広い車内が魅力
軽自動車に限らず、売れるクルマには、ユーザーの予想を超えた「実用的なサプライズ」が必要な時代になっているようです。プリウスやアクアは抜群の低燃費で、最近では日産ノートの新しい電気自動車「e-POWER」などなど。
N-BOXの実用的なサプライズは、とにかく車内が広いことです。
室内高は1,400mmもあり、前後席に座る乗員同士のヒップポイントの間隔は1,150mmで、身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る同乗者の膝先スペースは握りこぶし4つ分もあります。Lクラスセダンでも950mm前後なので、軽自動車とは思えない足元と頭上の広さになっています。
アコード並みのサイズ持つ前席と、ボックス型ミニバンの2列目座席に匹敵する後席膝回りのスペース、大きなガラスエリアによる明るい室内環境など、軽自動車の販売台数ランキング1位の人気も頷けます。
旧型N-BOXは自然吸気エンジンで街乗りでは十分でもおすすめはターボエンジン
N-BOXは背が高く、車両重量も1t弱とコンパクトカーと同等ですが、エンジンの排気量は660ccとコンパクトカーの50%-70%程度になっています。
ノンターボの自然吸気のエンジンでは少しパワー不足です。それでもN-BOXは軽自動車の自然吸気エンジンの中ではパワフルな部類に入っているので、平坦な街乗りでは十分なパワーだと思います。
ただし、峠道や高速道路の合流や登坂ではパワー不足は明らかです。これはN-BOXに限らず、全高1,700mm以上のスーパーハイトワゴンのノンターボエンジンは動力性能が不足気味です。
関連リンク: 自然吸気エンジンのパワー比較
やはりおすすめはターボエンジンとなります。
特にホンダのターボはおすすめで、軽自動車最高水準になる10.6kgmの最大トルクを実用域の2,600rpmで発生できます。走行中は常にターボが作動している状態になります。
関連リンク:ターボエンジンのパワー・トルク比較
N-BOXの数少ない欠点は燃費があまり良くないことです。ノンターボエンジンで25.6km/L、ターボエンジンで23.8km/L(カスタムは22km/L)とライバルのスペーシア、タントの燃費と比較するとかなり見劣りします。
関連リンク:軽自動車の燃費比較ランキング
旧型N-BOX乗り心地
N-BOXは高重心でボディが重い軽自動車なので、ハンドリングは鈍いです。カーブの続く峠道では曲がりにくく感じますが、後輪の接地性は高く安定感は強いです。
乗り心地も満足できるレベルで、リラックスした気分で運転することができます。
ターボモデルもゆとりある動力性能と静粛性の高さによる、質感の高い走行感覚が味わえます。
標準ボディでは、ターボエンジンは1グレードのみのラインアップですが、カスタムターボよりも乗り心地は快適です。14インチタイヤ装着が乗り心地が良いと言った感じです。
旧型N-BOXのインテリア
標準ボディでは、柔らかなイメージのインテリアになっています。ブラウン&ベージュ、ブラックなどが設定され、2トーンカラースタイルには専用色が採用されています。
最安値グレードの「C」を除いてプラズマクラスター搭載のフルオートエアコンが標準装備されています。小さい子供を乗せる方が多い軽自動車だけに、プラズマクラスター搭載は嬉しい装備です。
カスタムについては黒基調で引き締まったイメージのインテリアになっています。
メーターにはブルー照明の常時点灯3眼メーターが採用されています。また、最上級グレードの「GターボLパッケージ」では、シルバーステッチの本革巻きステアリングや、シルバー装飾パワーウインドウスイッチパネルなど、軽自動車の枠を超えた上質な演出がされています。
ターボモデルにはクルーズコントロールが標準装備されています。車速設定などの各種設定は、ステアリングスイッチで簡単に行えるようになっています。
旧型N-BOXのシートと荷室
リアシートは2段階のリクライニング機能が標準装備されていて、広い室内スペースなので、大人2名乗車でも十分広くなっています。N-BOXはもともとはキャビン優先のパッケージだったので、ラゲッジスペースが制限されていました。
が、2015年2月のマイナーチェンジで、190mmスライド&4段階リクライニングシートがオプションで設定されました。これによってシートアレンジ性、荷室の使い勝手が大幅に拡大しました。
ただ、スライドシートが標準装備されていないのは、次のモデルチェンジでの改善を望みたいところです。
リアシートに関しては、一部グレードを除きアームレストも装備されています。また、リアドアウインドウのサンシェードはカスタムならば全車標準装備されています。これは、小さな子供を乗せるファミリーには嬉しい装備ですね。
ラゲッジルームはフロア高が480mmの低床が実現されされているので、重たい荷物を持ち上げて載せる時などは非常に助かります。後席は左右分割のダイブダウン式で、奥行き1,410mmのフラットなスペースが出現し、一般的な27インチサイズの自転車も積載可能となります。
上で紹介した、オプションのリアシートスライド機構を使えば、フル乗車でも荷室の奥行きは605mmまで拡大が可能となります。
まさに、プチバンと呼べるほどの軽自動車最大級の室内空間を持っているのがN-BOXです。
旧型N-BOXおすすめのグレードは?
N-BOXでのおすすめはカスタムです。やはりN-BOXはカスタムのスタイリングが人気になっています。
カスタの中でのおすすめグレードは「Gターボ・Lパッケージ」です。やはりエンジンはターボがおすすめです。
自然吸気エンジンの「G・Lパッケージ」と比較すると11万円高くなりますが、右側スライドドアの電動機能やフォグランプが加わり、シート生地など内装も上級化されます。
特に電動スライドドアはおすすめです。スライドドアは手動で閉めるには少々力がいります。登坂などはスライドドアは結構重くなります。手に荷物を持っていたり、子供を抱っこした状態では不便なこともあります。
リアスライドドアについては「軽自動車のスライドドア比較」で詳しく紹介しています。
これらの追加装備を差し引いたターボエンジンの価格は約3万円とかなり安くなります。自然吸気エンジンとターボエンジンの価値の差は確実に3万円以上あります。
これに、安全装備をセットした「あんしんパッケージ」は必ず装備することをおすすめします。
あんしんパッケージは6万1560円で、シティブレーキアクティブシステム(自動ブレーキ)、前席用i-サイドエアバッグシステム、サイドカーテンエアバッグシステムが装備されます。
特に軽自動車にエアバッグは必須です。サイドカーテンエアバッグがつく軽自動車は貴重なので、ぜひ装着することをおすすめします。
関連リンク
軽自動車の自動ブレーキ比較
軽自動車のエアバッグの重要性
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旧型N-BOXデータ
G・Lパッケージ
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1780 |
室内長×室内幅×室内高 | 2180×1350×1400 |
トレッド 前/後 | 1305/1305 |
車両重量 | 960kg |
エンジン種類 | 直列3気筒DOHC |
最高出力 | 58ps |
最大トルク | 6.6kgm/4700rpm |
燃料タンク容量 | 35L |
タイヤサイズ | 155/65R14 |
最小回転半径 | 4.5m |
JC08モード燃費 | 25.6km/L |
車両本体価格 | 137万円 |
カスタムG・ターボLパッケージ
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1780 |
室内長×室内幅×室内高 | 2180×1350×1400 |
トレッド 前/後 | 1295/1295 |
車両重量 | 1000kg |
エンジン種類 | 直列3気筒DOHCターボ |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 10.6kgm/2600rpm |
燃料タンク容量 | 35L |
タイヤサイズ | 165/55R15 |
最小回転半径 | 4.7m |
JC08モード燃費 | 22.0km/L |
車両本体価格 | 167万円 |