2017年から2018年にかけて、軽自動車で一番注目の2台がN‐BOXとタントです。
全高1700mm以上の高さを活かした室内空間と、使い勝手の良いスライドドアが人気のスーパーハイトワゴンと呼ばれる2台です。
その中でも特に人気なのは、エアロパーツで装飾されたスタイリングが魅力の「カスタム」です。カスタムは通常ボディとスタイリングデザインが違うだけでなく、装備やエンジンラインアップなども違っています。
2017年に新型となったN‐BOXカスタムと比較すると、2013年発売の現行タントカスタムは不利ですが、販売台数ではこの2台がトップ2になることも多い人気モデルです。
軽自動車人気をけん引する、N‐BOXカスタムとタントカスタムを比較して、よりお買い得でおすすめはどちらかを紹介します。
⇒N-BOX/カスタムのグレード比較 ターボは必要?カスタムは?どのグレードを選ぶ?
⇒タント/カスタム グレード別の価格や装備の違いを比較
目次
N‐BOXカスタムとタントカスタムのスタイリング比較
スタイリングが魅力のカスタムモデルだけに、まずは外観を比較します。
↑N‐BOXカスタム
↑タントカスタム
落ち着いた雰囲気があるのはN‐BOXカスタムで、タントカスタムの方がメッキなどの使われ方も多く、グリル面積が大きいので迫力があります。
ただ、スタイリングは完全に好みの問題です。個人的には、あまり押し出しが強すぎるデザインがあまり好きではないので、N‐BOXカスタムの方が好みです。大人のカスタムといった感じです。
N‐BOXカスタムとタントカスタムの室内空間比較
室内空間については、N‐BOXカスタムの圧勝です。
N‐BOXカスタム | タントカスタム | |
室内長 | 2240mm | 2200mm |
室内幅 | 1350mm | 1360mm |
室内高 | 1400mm | 1365mm |
*2018年2月データ
カスタムだからと言って通常ボディと違いはありません。特に注目は室内高になります。室内の広さを感じるのは高さになります。N‐BOXカスタムの1400mmの高さは小学生が立つことができる程の高さです。なんと同じホンダのミニバンであるステップワゴンとほぼ一緒の高さです。
N‐BOXカスタムは全高が1790mmとタントカスタムの1750mmよりも高くなっているので当然の結果かもしれませんが・・・。
⇒おすすめの室内の広い軽自動車を買う!室内空間の比較・ランキング
室内空間は居住スペースだけではありません。ラゲッジスペースもN‐BOXカスタムが圧勝です。
ラゲッジルームの高さ比較です。
- N‐BOXカスタム:1165mm
- タントカスタム:1050mm
N‐BOXカスタムがタントカスタムよりも10cm以上高くなっています。これはホンダ独自のセンタータンクレイアウトの恩恵です。
通常燃料タンクは後部座席下や背後などなどに配置されることが多いのですが、燃料タンクを薄型にして車両中央に配置することで、後部座席を本来燃料タンクがあった場所に収納できるため、室内空間やラゲッジスペースを大きくとることが出来ることがセンタータンクレイアウトのメリットです。
室内空間はセンタータンクレイアウトのおかげでN‐BOXカスタムの圧勝です。
N‐BOXカスタムとタントカスタムの燃費比較
スーパーハイトワゴンは重量が重く、軽自動車としては燃費が悪いです。税金が安いなど維持費の安さが魅力の軽自動車なので、燃費も大いに気になるところです。
N‐BOXカスタム | タントカスタム | |
自然吸気 | 27.0km/L | 28.0km/L |
ターボ | 25.0km/L | 26.0km/L |
*2018年2月データ
燃費に関してはタントカスタムがおすすめとなります。
ただし、燃費に関してはエンジンパワーとのバランスが重要となります。パワー不足にエンジンだと、アクセルの踏み込み量が増え気味になり、燃費が悪化することにつながります。これが、カタログ燃費と実燃費のギャップです。
エンジンパワーに関しては、N‐BOXの方が上です。
自然吸気 | N‐BOXカスタム | タントカスタム |
最高出力 | 58ps/7300rpm | 52ps/6800rpm |
最大トルク | 6.6kgm/4800rpm | 6.1kgm/5200rpm |
ターボ | N‐BOXカスタム | タントカスタム |
最高出力 | 64ps/6000rpm | 64ps/6400rpm |
最大トルク | 10.6kgm/2600rpm | 9.4kgm/3200rpm |
*2018年2月データ
注目するデータは最大トルクです。N‐BOXの方が大きく、さらに低回転で最大トルクが発生されるので、街中での取り扱いに優れています。
カタログ燃費については、タントの方が良いですが、実燃費はパワーのあるN‐BOXの方が有利かもしれません。
N‐BOXカスタムとタントカスタムの試乗
N‐BOXカスタムに乗り込み、スタートボタンを押すとウエルカムシグナルが流れて、メーターの針が左右に振れます。まるで高価なクルマに乗っているかのような演出です。
自然吸気の試乗については、街中を走っている分には室内は静かです。遮音材がしっかり使われているようです。
子育てママが子供の送り迎えや買い物に使うには何の不足もありません。が、登坂や高速道路での合流や追い越しなど負荷のかかる状況では、アクセルを踏み込む必要があるようで、そうなると遮音材など役に立たなくなり、少々安っぽいエンジン音が室内に入ってくるようです。
エンジン音が安っぽいには660ccの3気筒エンジンなので、いくらホンダとはいえ仕方ないでしょう・・・。
一方ターボエンジン走りは活発です。高速道路でも必要十分な加速でストレスは感じないとの評価です。アクセルを全開にしなくて良いので、自然吸気エンジンよりも静かで、乗り方次第では自然吸気エンジンよりも燃費が良くなる可能性もあります。
タントカスタムについてはやはりパワー不足が気になります。街乗りではそれほどでもありませんが、高速道路での走行や、登坂では正直かなり厳しいとの評価が多いです。タントカスタムの940kgの重量にはパワーが足らない印象です。
これが、ターボエンジンなると多少エンジンパワーがアップして、普通に走れるようになるとの評価です。
タントカスタムの問題は乗り心地です。
背が高いので、カーブの時のロールを抑えるために、足回りが固く設定されていて、乗り心地は硬い印象。特に低速域では路面の細かなデコボコを拾いやすいようです。
走行性能や乗り心地については、N‐BOXカスタムがおすすめと言えそうです。
スライドドアはタントカスタムがおすすめ
スーパーハイトワゴンの魅力の一つにスライドドアによる使い勝手の良さがあります。
N‐BOXカスタムもタントカスタムも両側スライドドアが採用されている事に違いはありませんが、タントカスタムには「ミラクルオープンドア」が大きな魅力となっています。
前席ドアと後席ドアの間の柱(ピラー)をスライドドアに内蔵させることで、1490mmという大きな開口スペースが実現されています。N‐BOXカスタムよりも使い勝手の幅が大きく広がります。
タントカスタムの大きな魅力となって、人気の後押しをしています。
⇒軽自動車のスライドドアを比較 スライドドア使い勝手NO1はタント!
⇒乗り降りがしやすいおすすめのスライドドア軽自動車を比較
N‐BOXカスタムとタントカスタムの価格比較
やはり気になるのは価格です。本来、軽自動車は安く買えて、維持費も安い!が魅力だとは思うのですが、この2台に関しては、決して安く買える価格設定ではありません。
まずは自然吸気エンジンでの比較です。
N‐BOXカスタム | 価格 | タントカスタム | 価格 |
X | 152万円 | ||
G HondaSENSING | 169万円 | X SAⅢ | 159万円 |
XトップエディションSAⅢ | 165万円 | ||
G EX HondaSENSING | 175万円 | XトップエディションリミテッドSAⅢ | 168万円 |
*2018年2月データ
価格はN‐BOXカスタムがおよそ10万円高い設定になっています。お買い得感ではタントカスタムが上回っています。
次にターボエンジンの比較です。
N‐BOXカスタム | 価格 | タントカスタム | 価格 |
G LターボHondaSENSING | 189万円 | RS SAⅢ | 170万円 |
G EXターボHondaSENSING | 194万円 | RS トップエディションSAⅢ | 174万円 |
*2018年2月データ
ターボエンジンになると、価格差はさらに大きくなって、N‐BOXカスタムが約20万円も高くなります。
N‐BOXカスタムとタントカスタムの主な装備差は以下の通りです。
- アクティブクルーズコントロール(ACC)
- 後席カーテンエアバッグ
この2つがN‐BOXカスタムには標準で装備されています。
アクティブクルーズコントロール(ACC)とは、車間距離を一定に保ちつつ、定速走行を自動でやってくれる機能です。追従走行してくれるので、高速道路でのアクセルとブレーキの操作が必要なくなります。30km/h以上で作動するので、高速道路でのノロノロ運転でも対応してくれるので、ドライバーの疲労軽減に大きく貢献してくれます。
⇒自動運転の軽自動車を比較 運転支援システムでおすすめはN‐BOX!
後席カーテンエアバッグはスーパーハイトワゴンにはとても大事な装備です。横からの衝突に弱いので、大事な家族を乗せて走る以上、万が一に備えることをおすすめします。タントカスタムはオプションでも設定できない装備です。
価格だけを見るとタントカスタムがおすすめですが、安全装備ではN‐BOXカスタムがタントを圧倒しているイメージです。もちろんタントカスタムも最新の軽自動車として充分な安全装備が採用されています。
⇒安全性が高い軽自動車のおすすめランキング
⇒軽自動車の最新安全装備の誤発進抑制、車線逸脱警報、ハイビームアシストなど比較
⇒軽自動車のパーキングアシスト(アラウンドビュー・バックモニター)
N‐BOXカスタムとタントカスタム比較まとめ
軽自動車で最大のライバル同士のN‐BOXカスタムとタントカスタムの比較を紹介しました。
結論としておすすめはN‐BOXカスタムです。やはり販売台数ランキング通りの結果となります。
以下、各項目毎の比較まとめです。
N‐BOXカスタム | タントカスタム | |
スタイリング | ○ | △ |
室内空間 | ○ | |
燃費 | ○ | |
エンジンパワー | ○ | |
走行性能 | ○ | |
安全装備 | ○ | |
スライドドア | ○ | |
価格 | ○ |
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