今最も売れている軽自動車はN-BOXですが、少し前まで軽自動車で最も売れていたのはワゴンRです。
ワゴンRは軽自動車の代表格として長い間、トップを走っていたのですが、全高1700mmを超える広い室内スペースと、両側スライドドアの高い利便性が魅力のスーパーハイトワゴンが台頭してくると、タント、そしてN-BOXにトップの座を奪われてしまいました。
確かにN-BOXは、軽自動車の枠を超えた実力車と高い評価になっていますが、2017年にモデルチェンジされたワゴンRも非常に高い評価になっています。
過去現在それぞれの軽自動車のトップであるN-BOXとワゴンRを比較します。
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目次
N-BOXとワゴンRのスタイリングデザイン比較
↑N-BOX
もはや見慣れてしまった感じのあるN-BOXです。安定感のあるフォルムに、正直それほど特徴のあるデザインと感じません。
- 誰が乗っても違和感のないエクステリア
- 良くも悪くも一目でN-BOXとわかるデザイン
クチコミでも同じように感じている人が多いようですね。
↑ワゴンR
次にワゴンRですが、こちらも一目でワゴンRとわかる見慣れたスタイリングデザインです。長い歴史の中で、変わっていますが、変わっていないという普遍性を感じます。
- 外観のデザインは初代ほどの感激はない
- 軽自動車としては、特徴的なデザイン
ワゴンRとして見れば見慣れたデザインですが、軽自動車の中で個性的な部類かもしれませんね。昔のワゴンRを知らない世代の人は特に。
次に、軽自動車では人気となっているカスタムモデルのスタイリングデザインです。
↑N-BOXカスタム
N-BOXカスタムは、他のスーパーハイトワゴンのライバルと同じく「イカツク」迫力のあるフロントフェイスが特徴です。が、行き過ぎたギラギラ感は抑え気味になっているように感じます。
- 先代のワイルドなフロントから一転クールで、スタイリッシュなフロントが良い
- スペーシアのような派手なグリルは好きではないので、適度にシャープで威張らないのがいい感じ
N-BOXカスタムは、迫力のあるフロントフェイスではありますが、大人でも抵抗なく乗れる大人のカスタムののうなイメージですね。
↑ワゴンRスティングレー
ワゴンRの方はカスタムではなく、スティングレーという呼び方になっています。ワゴンRスティングレーは、他のライバルのカスタムとは少し違った個性のデザインになっているるイメージです。
- 実車をみると、派手さよりもカッコよさが印象的
- シボレー風のいかついフロントマスクが気に入った
- フレンチブルドッグ?小さいけどマッチョでブチャ可愛い
「シボレー」「フレンチブルドッグ」などいろんな例えをされていますが、個性的なデザインである証拠ですね。
スタイリングデザインは好みの問題で、好き嫌いはわかれると思いますが、N-BOXもワゴンRもクチコミでの評価は実はあまり高くありません。
一目ぼれで購入!といった軽自動車ではなさそうです。
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N-BOXとワゴンRのボディサイズ・室内スペース比較
N-BOX | ワゴンR | |
全長 | 3395mm | 3395mm |
全幅 | 1475mm | 1475mm |
全高 | 1790mm | 1650mm |
ホイールベース | 2520mm | 2460mm |
車重 | 890kg | 770kg |
N-BOXの方が全高が140mも高くなっているのが特徴です。また、ホイールベースも60mm長くなっています。
N-BOXの方がボディが大きい分車重も120kgも重くなっています。大人2名分ぐらいの差なので、結構大きな差ですね。
ただし、全高が高くホイールベースが長いので、その分室内スペースが広くとれることになります。
N-BOX | ワゴンR | |
室内長 | 2240mm | 2450mm |
室内幅 | 1350mm | 1355mm |
実内高 | 1400mm | 1265mm |
スペックで見ると、やはり室内の高さが1400mmあるN-BOXがかなり広く感じます。
ただ、ワゴンRは室内長がかなり大きくなっています。が、室内長の測定方法はメーカーによってもかわってくかわってくるので、実車を見て確認するのがよいと思います。
基本的には荷室スペースを含めた室内の長さはN-BOXの方が広いイメージです。
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N-BOXは、この広い室内・ラゲッジスペースに、両側スライドドアなので使い勝手ではワゴンRを圧倒しています
ただし、ワゴンRがせまいわけではありません。軽自動車としては問題ない広さで、室内高も座っている分には頭上に余裕もあって何の問題もありません。
車体が重くなっても、広い室内にこだわるのか、必要十分なスペースで軽量ボディの恩恵を受けるのかといった選択を考えてみるのも良いかもしれません。
N-BOXとワゴンRの燃費比較
2WDのCVTでのJC08モード燃費の比較です。
NA | ターボ | |
N-BOX | 27.0km/L | 25.6km/L |
ワゴンR | 26.8-33.4km/L | 28.4km/L |
燃費の比較ではワゴンRがN-BOXを大きく上回ります。ワゴンRの車重が100kg以上軽いことと、マイルドハイブリッドが採用されているのが低燃費の貢献しています。
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ワゴンRのマイルドハイブリッドは、アクアやプリウスのように、モーターだけで走行することはできませんが、クリープ走行は可能ですし、エンジンをモーターが補助してくれるので、通常のエンジンよりも燃費に貢献しますよね。
ただし、ワゴンRにはマイルドハイブリッド非搭載車もラインアップされていて、そのグレードの燃費はN-BOXよりも悪くなっています。
4WDのJC08モード燃費も比較します。
NA | ターボ | |
N-BOX | 25.4km/L | 24.2km/L |
ワゴンR | 25.4-30.4km/L | 27.0km/L |
4WDは燃費が悪くなりますが、ワゴンRのターボ4WDがN-BOX自然吸気(NA)エンジンの2WDと「同じ燃費となっています。
ここで紹介している燃費は、あくまでもカタログ上の燃費なので、クチコミなどで紹介されている実燃費も紹介します。
- N-BOX:17-20km/L(NA)、15-17km/L
- ワゴンR:19-22km/L(NA)、17-20km/L
ワゴンRの実燃費が意外と良くないイメージですが、あくまでもクチコミでの実燃費です。走行条件や運転の仕方で実燃費は大きく変わるので、あくまでも参考程度にお願いします。
ちなみに燃費に対しての満足度は、ワゴンRの方がかなり高くなっています。
N-BOXとワゴンRのエンジンパワー・加速力の比較
N-BOXとワゴンRの自然吸気(NA)エンジンのスペックです。
N-BOX | ワゴンR | |
最高出力 | 58ps/7300rpm | 52ps/6500rpm |
最大トルク | 6.6kgm/4800rpm | 6.1kgm/4000rpm |
エンジンパワーではN-BOXが上回っています。が、車重がN-BOXの方が重むなっているので、加速もN-BOXの方が速いとは限りません。
車重をパワーで割った、パワーウェイトレシオを算出してみます。
- N-BOX:890kg/58ps=15.3kg/ps
- ワゴンR:790kg/52ps=15.2kg/ps
パワーウェイトレシオではそれほど差がありません。ちなみに加速に関係する数値の最大トルクではどうでしょうか。トルクウェイトレシオを比較します。
- N-BOX:890kg/6.6kgm=134.8kg/kgm
- ワゴンR:790kg/6.1kgm=129.5kg/kgm
車重を考慮してもN-BOXの方が加速力はありそうです。
次にターボエンジンのスペックです。
N-BOX | ワゴンR | |
最高出力 | 64ps/6000rpm | 64ps/6000rpm |
最大トルク | 10.6kgm/2600rpm | 10.0kgm/3000rpm |
最高出力は軽自動車の自主規制ぇある64psで一緒になっていますが、最大トルクではN-BOXの方が上回っています。
⇒軽自動車にターボは必要?ターボモデルのパワーと燃費、価格を比較
ウェイトレシオの比較です。
- N-BOX:14.2kg/ps、85.8kg/kgm
- ワゴンR:12.5kg/ps、80.0kg/kgm
自然吸気(NA)エンジンではN-BOXが加速力は上のイメージでしたが、ターボの場合はエンジンスペックはほぼ同等なので、車重の軽いワゴンRの方が加速は良さそうです。
これまでは、エンジンだけのスペック比較でしたが、ワゴンRにはマイルドハイブリッドのモーターがエンジンの補助をしてくれます。
数値では表しにくいですが、試乗・クチコミではモーターのアシストを評価する声もあります。
- ターボやモーターのアシストもあり、平坦な道だとアクセルを踏み込みことはほとんどない
- ハイブリッドのモーターのトルクアシストもあり、かなりパワフルな動力性能
- アシスト力はそこそこ感じられるレベルまでになった
- トヨタのハイブリッドとは違い、オマケ的なハイブリッドなので、モーターアシストのパワーを感じることはできない
そうはいっても、モーターのアシストの感じ方には個人差があるようです。
基本的には、燃費向上が目的のハイブリッドなので、あまり期待し過ぎないほうが良いと思います。
エンジンパワーはN-BOXが上ですが、車重も踏まえて加速力を考えると、自然吸気(NA)エンジンはN-BOX、ターボエンジンはワゴンRが上といったイメージになります。
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N-BOXとワゴンRの乗り心地の評価比較
乗り心地は比較のは、個人の感じ方によって違ってくるので難しいですが、試乗・クチコミでの評価で比較します。
N-BOXの乗り心地に関する評価です。
- 背が高いためカーブでのロールや凸凹での上下動がやや気になるが、基本は快適でコンパクトカーと比較しても遜色ないほど。
- 路面からのノイズがすごく少なくとても静か。快適性ではフリードなどと変わらないのではと思った。
- 道路の凸凹もうまくいなしてくれる。運転席のシートも厚みがたっぷりでお尻が痛くならない。
- 乗り心地はダントツに良い。軽自動車特有の雑然としたノイズや振動が非常に少なく、走行中の前後のピッチングの少なさや、ギャップのいなしかたは、軽自動車のレベルではない。
N-BOXでバツグンに評価が高いのは「乗り心地」です。「軽自動車のレベルではない」と言われるほどの乗り心地の良さが実現されています。
対して、ワゴンRはどうでしょうか?
- 路面の段差のいなしかたがいい。路面の凸凹も伝わってくるが、少し大きめの段差をうまく吸収してくれるし、ハンドルも変にとられない。
- 新型ワゴンRは荒っぽさが払しょくされ、目をつぶっていれば普通車と勘違いするはず。乗り心地に関して軽自動車の中ではけっこう上質な部類。
- シートも硬めで、疲れにくい感じ。
- 柔らかいN-BOXに対して、しなやかという表現がピッタリ。路面の凸凹見事に吸収している。
ワゴンRも乗り心地評価は非常に高くなっています。
N-BOXとワゴンRは、軽自動車の中でもトップクラスの乗り心地評価の高い2台です。
N-BOXとワゴンRの価格比較
N-BOXとワゴンRの価格帯比較です。
価格帯 | |
N-BOX | 138万円~208万円 |
ワゴンR | 107万円~177万円 |
両側スライドドアを採用しているスーパーハイトワゴンのN-BOXの方が価格が高いのは納得です。
ワゴンRの魅力は107万円からの価格設定です。このグレードだとマイルドハイブリッドではなく、さらに自動ブレーキなどの「スズキセーフティサポート」も搭載されていません。
でも、軽自動車のニーズには安さもあります。N-BOXは優れた軽自動車ですが、すべてのグレードに「ホンダセンシング」が搭載されていて選択肢が狭くなっています。
N-BOXは下位グレードから上位グレードまで「ホンダセンシング」やサイドエアバッグ、カーテンエアバッグが標準装備されているのが魅力です。価格は高くなっても、高機能な軽自動車が欲しい人にはN-BOXです。
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N-BOXとワゴンRの比較まとめ
新旧の軽自動車NO1モデルのN-BOXとワゴンRの比較でしたが、実力的にはワゴンRもN-BOXに決して引け劣らない1台です。
しかし、室内の広さや安全性能の高さで、ファミリカー使用するなら間違いなくN-BOXがおすすめです。価格は多少高いですが、妥協できない装備が多いので、コストパフォーマンスは決して悪くないと思います。
軽自動車らしく、価格や燃費を意識するなら間違いなくワゴンRです。
N-BOXは軽自動車ではなく、N-BOXというカテゴリーのクルマと考えた方が良いでしょう。
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